於児丸
お勉強の途中で見付けたゆかりある方々のお歌を、記念に拾っておくよ。『庭園和歌集』とでも名付けようかな?
諸人の仕ふるわざも安かれや ただしき道を君に任せて(足利義澄)
梓弓張りて心は強けれど 引く手すくなき身とぞなりぬる(細川澄之:辞世の句)
別れゆく旅の空にも月影は 同じながめと思ひいでなむ
うきことは別れのみかは面影を 月にみそめし有明の海(畠山政長)
尋ゆく梅は木陰もたとられす匂ひやひかり春の夜の空(拾塵和歌集)
常德院贈相国かくれたまひし夏、橘の枝に付けて三条入道前右大臣家にたてまつり侍りし
匂へなほ昨日の人の袖の香もけふはむかしの軒のたちばな(拾塵和歌集 1056 )
九郎
……。