
最寄り駅は新南陽だけど、歩いて20分もかかる。
マイカー族でないのなら、タクシー利用推奨。
アイキャッチにある通り、駐車場完備。
今風で、モダンな雰囲気の綺麗なお寺です。
札所になってるから、御朱印集めの人たちも来るのかな?
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建咲院什物
建咲院そのものより、この「什物」のほうが有名かもしれない。
防長経略にあたり、毛利家は一揆勢力に悩まされた。傀儡政権と化した主の家に見切りをつけて、早々に降った元・大内家臣も少なくなかったが、地元民の中には権力者の交代による混乱を快く思わぬ者もいたのだろう。
これは、その後の永禄年間の話だが、毛利元就は富田で起こった一揆の鎮圧のためにこの地を訪れている。その際滞在したのは勝栄寺であったが、当寺の隆室和尚とも交流があり、いくつかの文物を寄進した。
それらの寄進物と、その事実を記した記録とが、ともに周南市の文化財に指定されている。
「什物」(じゅうもつ)っていうのは、道具もしくは宝物という二つの意味があって、特に寺院に伝わるものさすことがあるよ。要するに、ここではこの寺院に所蔵されていた「市町村指定重要文化財」が貴重だということ。
具体的には、九条袈裟、血脈袋、坐具、付(つけたり)、念珠、香合、瓢形水晶……だそうだよ。
周防国十七番札所
周防国三十三観音霊場は、大内弘世が西国巡礼札所を真似て、周防国内に勧進したもので、一番が岩国の極楽寺、最後の三十三番が山口市の龍蔵寺である。
こちらは十七番目。
現在の観音堂は、毛利家の支配下に移った後、徳山藩主によって他所から移されたものだと説明がある(看板)。
それも含めて、什物ともども、毛利家ゆかりの寺であるかのようだ。
恐らく、建立当時の面影はもうないのだろう。
初出:2020年4月28日 周防山口館「陶家ゆかりの寺」改編
〒746-0011 山口県周南市土井1丁目5−1
0834-62-2427