於児丸版『公方両将記』

何事も最初が肝心だ。我ながら、慣れない21世紀のシロモノを使って、よくぞここまで描けた(書けたではない)と思う。

於児丸作・畠山両家系図

何ですか、これは?
於児丸ちゃん、先生にも分るように、説明してね

うるさい。口を噤んでおれ。
『公方両将記』は、畠山家、細川両家と、将軍家の応仁の乱から続く揉め事を記したものだ。
前回の、細川澄之殿の話などは、これが種本だった。
しかし、およそ、このような書物には、誇張や誤りが多い。
特に父上の事を悪く書いている箇所などヒドいものだった。
そのいっぽうで、父上が亡くなられた時のエピソードは、涙なくしては語れない脚色……わ、何だよ、割り込むな。

いやぁ。あの本には、俺が悪者なのかそうでないのかビミョーに書かれているが、はっきりと太文字で、於児丸が女……

わーーーーや、やかましい!!!!
この時代の書物には太文字などないわ。
まったく、同じネタで誹謗中傷を続けるのもいい加減にしろ(怒)。

ち、喚いてるのはお前のほうじゃんか。
俺だって字は読めるんだから、本の中身くらい分るさ。けど、俺、この本が書かれるより前に死んでるし。
於児丸だって、二十一世紀版読んでるんだよ。
さて、あいつは、さらっとごまかして、またしても逃げたが、例のネタは置いておくとして……。
於児丸こと畠山尚順にはものすごい数の息子がいたんだよ。どんだけ子作りに励んだんだか。そっち系のネタも語って欲しいもんだぜ。
早くこれより下の部分書いてくれないかなぁ……。
それに……足利の系図をやらないと、俺らの本家本元は分らんのよ。
大内の連中より、もっとたいへんだから、覚悟しとけ。何しろ、あの政元の野郎だって、元をただせば一つ枝なのよ。
うーーん。そう思うと俺、ちょっと於児丸に酷い事しちまったかも、って思うんだよな。細川政元なんかとつるむより、身内の於児丸と組んだほうが……。

……(鋭い軽蔑の眼差し)。

け、何だっての。お前なんか、大内の庭園では格下の「東軍関係者」だ。俺にゴマすりしたって、下働きの身分は変わらないからな。

……。あいつ、とうとう気が触れたようだな。
今日は系図を載せただけで終わってしまったが、イマドキの民いう「視覚的な」理解は出来たかな?
中身の説明を全然してないけど、これで終わりじゃないからね。