「弑逆の悪~真説大寧寺の変~」の記事一覧

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第四章:本懐

招かれざる客 我に「謀反」の疑いがある、とのあからさまな「讒言」が続き、面倒ゆえ病と称して御前に近づく事を避けていた。主は無能なのか、或いはかつて寝所に侍っていた時の誼でも信じていたのか、我が叛意を抱いている、という話を […]
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第三章:花葬

邂逅 桜の花が満開の時節。我が身は出雲にあった。  一人陣幕の外に出て、月明かりの下で咲く花を愛でる。  花の美しさは何処も同じ。しかし、昨年の同じ頃、我は咲く花の下で、愛しい者を弔った。  今は亡き、その美しく愛らしい […]
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第二章:狂宴

約定 どこまでも続く深い闇の中で、我は一人彷徨っていた。 その先にぼんやりと人影のようなものが見える。この、光が差さぬ暗闇の中で、それはゆらゆらと揺れるように、蠢いていた。近づくにつれ、それが艶やかな公家装束の稚児と知れ […]
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第一章:発端

恐ろしい囁き 「ねえ、殺しちゃおうよ……もう、これ以上我慢できないよ」  我が腕に抱かれた童子が、上目遣いに恐ろしい言葉を囁く。 「だって、二人が会うのに、あいつは邪魔なだけでしょ?」 「あいつ」というのは、主の大内義隆 […]